タグ「次+銭」
- 取引~アリゾナの風は熱く
Lt3
しまった、と思った時にはもう遅かった。 鼻先を枯葉色の風が掠め、その正体に気付いた瞬間かちりと音を立てて手首に嫌な冷たさが纏わりついてきて次元は思わず舌打ちする。 「はっはっはァ~! 次元大介、召し...
- 地獄みたいな熱で蒸発させて
Lt3
――降り注ぐ太陽が眩しくてたまらない。 帽子の鍔越しに空を仰いだ男は顔を顰めた。 「大丈夫か」 男の傍に立つ茶色のスーツを着た相手は建物の陰から通りの向こうを窺いながら言った。 「今度は何をや...
- 取引~アリゾナの風は熱く(改訂版)
Lt3
――しまった、と思った時にはもう遅かった。 鼻先を枯葉色の風が掠め、その正体に気付いた瞬間カチリと音を立てて手首に嫌な冷たさがまとわりついてきて次元は思わず舌打ちする。 「はっはっはァ~! 次元...
- 二番手
Lt3
膠着状態。 先に動いたのは黒いスーツの男だった。 「……、なぁ」 戯れに顔を近付ければふいと逸らされる。男は薄い苦笑を浮かべた。 「そんなあからさまに嫌がられると傷つくぜ、銭さん」 穏やかな口調だっ...